高純度薬液の供給

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このホワイトペーパーは薬品製造からデバイス製造まで、全体を通して包括的に清浄度をより向上させる方法について述べています。

序論

人工知能、ロボット工学、スマートホーム、スマートカー、IoT などのメガトレンドが、スピード、規模、信頼性などの高まるニーズに応えて進化するにつれ、集積回路(IC) メーカーはプロセッサの電力効率向上やメモリー容量の拡張を迫られています。同時にデバイスメーカーは、世界中のコンシューマーやビジネスデータの新たな要求に低コストで応えるために努力を重ねており、プロセスコントロール、歩留まり、経済性の面で数々の課題に直面しています。

ロジックデバイスの線幅の微細化、3D NAND 構造による多層化、DRAMメモリーの高密度化に伴い、コンタミネーションとディフェクトに対する感度はデバイス性能に大きく影響します。最適なウェーハの歩留まりと信頼性を達成するために、マイクロエレクトロニクス業界は、薬品の製造からユースポイントに至るまで、増加する消耗材料の要件と材料の清浄度についての課題を克服する必要に迫られています。

コンタミネーションコントロールは、全てのウェーハに直接接触する薬液から始まります。薬品の清浄度を高めることはプロセスの清浄度とデバイスの歩留まりを向上させるための最初のステップです。これが、1,000 兆分の1 (ppq) に近づきつつある高レベルな純度を満たし、薬品のパッケージング、搬送、供給において汚染物質が混入しないようデバイスメーカーが薬品メーカーに要求し続ける理由です。

同様に重要なのは、材料の純度と薬液供給システムの構成材料です。 薬品のパッケージング、フィルター、ポンプ、コンポーネントで汚染の管理を行わないと、薬品は、粒子、金属、不純物による再汚染を受けやすくなります。汚染の発生源を特定するためのコンタミネーションマッピングは、ディフェクトを管理するために重要ですが、メーカーの原材料製品の清浄性レベルにばらつきがあったり、異なる複数のサプライヤーのバッチを混合して使用したりする場合、コンタミネーションマッピングは特に難しくなります。

薬品メーカー、OEM、デバイス メーカーは、コンポーネントのメーカーと連携して汚染を管理し、薬品、貯蔵タンク、供給システムの清浄度を高いレベルに維持する必要があります。このホワイトペーパーでは、特に粒子の脱落と金属溶出による汚染という2つの主要な清浄度についての課題と最先端テクノロジーで要求される清浄度の仕様をより包括的に満たすために、清浄な流体システムに投資するメリットについて検討します。

 

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薬液製造からユースポイント至るまで清浄性を維持するためには、サプライチェーン全体が協力して汚染を管理し、清浄な薬液供給を確保する必要があります。