フィルター
AccuSizer® (アキュサイザー) 液体粒子カウンターは、さまざまなフィルターの試験に使用されます。 特定の粒子サイズ範囲で効率的に計算するために、フィルターの上流と下流に 2 台のセンサーを使用する場合もあります。フィルター試験で使用される一般的な計算は、ベータ法 (ろ過比) です。
液体のろ過試験
ろ過 は液体から固体を分離します。液体のろ過試験の目的は、液体から固体粒子を除去することです。
ろ過は液体から粒子を除去する工程であるため、パーティクルカウンターはフィルターの性能を試験するためによく使用される機器です。ろ過試験では、インテグリスのアキュサイザー SPOS システムなどの液体パーティクルカウンターを使用して、供給液 (原液) とろ液 (フィルターでろ過した液) を測定します。供給液は通常、ろ液よりもはるかに高い濃度であるため一般に希釈が必要となりますが、フィルターの効果を計算するためには正確な濃度が必要です。アキュサイザーは、様々なニーズに応じて、分析する粒子サイズと希釈に合わせた設定で使用可能です。
図 A は、アキュサイザー A2000 APS システムの試験結果です。ろ過前の液が青、5 µm フィルターろ過後が赤、2 µm フィルターろ過後が緑です。
図 A
図 B は、この実験結果を表形式で示したものです。
サンプル | 1 µm 以上の粒子数/mL | 量 |
ろ過前 |
153547 | 0.03% |
5 µm | 68119 | 0.02% |
2 µm | 21312 | 0.00% |
図 B
図 C は、アキュサイザー APS システムでサンプルの水溶液を 2 µm のフィルター前後で測定した結果です。
図 C
CMP スラリーのフィルター試験
CMP スラリー中の粗大粒子数を減らすために、フィルター試験を実施しました。
アキュサイザー APS システムで、Planargard® (プレナガード) NMB01 フィルターと NMB03 フィルターのろ過前後のセリア系 CMP スラリー中の粒子を分析しました。インテグリスのアプリケーションラボで、アキュサイザー APS とアキュサイザー FX-Nano を使って、CMPフィルターの除去性能を試験しました。アキュサイザー FX-Nano システムでは集光ビームを採用しており、センサーを通過する粒子数が大幅に減少します。この機構により、より高い感度と測定可能粒子数が実現します。粒子サイズの測定下限値が小さくなり、測定限界濃度が高くなります。このシステムは、事前希釈ができないオンライン測定のアプリケーションに最適です。
図に示されているセリア系スラリーのろ過結果は、2 µm までの粗大粒子で、わずかながら違いが認められます。2 µm 以上の領域では、基本的にすべての粗大粒子個数が除去されました。CMP スラリー中の凝集粒子のサイズと個数を測定するこの機能は、時間とコストの節約につながる知見を得ることができます。アキュサイザー FX-Nano システムにより、従来の SPOS 技術が一段高い水準に引き上げられ、オンライン処理に必要とされる感度と信頼性が提供されます。