3D NAND ソリューション
セルが三次元に垂直に積層されるメモリーアーキテクチャでは、フラッシュメモリーのストレージに圧倒的な利点が得られる一方で、デバイスの製造や統合レベルにおいては新たに本質的な課題が生まれています。このような課題は、フラッシュメモリーの設計から材料の取り扱い、製造、および搬送といった材料供給まで、製造のあらゆる側面に影響を及ぼしています。アーキテクチャが64 層から、96 層、128 層、またそれを上回る高さへと進展するにつれて、これらの課題はますます差し迫ったものになっています。インテグリスは、このような課題の多くを理解し、最適なソリューションを取り揃えています。
ホワイトペーパー
3D NANDにおけるパフォーマンスの向上
このホワイトペーパーは、3D NANDの設計と製造における固有の課題とそれを克服するための考察について詳しく述べています。
3D NANDの製造における課題を克服するためのEntegrisのソリューションについてご覧ください (英語のみ)。 再生時間: 02:10
注目のインフォグラフィック
3D NAND ソリューションのインフォグラフィック
3D NAND製造における課題と克服するためのインテグリスのソリューション図
インフォグラフィック
3D NAND の課題とインテグリスのソリューション
3次元の垂直積層型メモリ構造は、フラッシュメモリのストレージを指数関数的に向上させますが、デバイス製造や統合での基本的な新たな課題も生じます。 これらの課題は、設計から供給、材料のハンドリング、製造、出荷に至るまで、フラッシュメモリの生産にかかわるすべての側面に影響します。
このような課題は、64層の垂直構造から96層、128層になるにつれより深刻になります。
インテグリスは、3D NANDにおける課題の多くを理解し、理想的なソリューションを提供します。
製品ソリューション
材料の清浄性と性能
3D NANDプロセスにおいてプロセスの清浄性とディフェクトの制御は重要です。3D NAND設計と製造の複雑さに加え、ファブはコンタミネーションコントロールの課題に直面しています。あらゆる世代の3D NANDは汚染に対してより敏感になっており、材料の清浄性はディフェクトが大きな影響を与えるため重要です。積層されるトランジスタの数が増加するにつれて、1つの欠陥が複数のセルをブロックし、簡単にデバイス全体が機能しなくなる可能性があります。インテグリスの溶剤用ピューリファイヤー Purasol™ (ピュラソル) SP/SN、フォトケミカル用フィルターMicrogard™ (マイクロガード)、および Oktolex™ Impact® 8G (オクトレックス インパクト 8G)は、粒子、ゲル、および金属を除去し、フォトリソグラフィーのアプリケーションにおける電気的故障を低減し、プロセスをより清浄にします。また、原子層堆積(ALD)プリカーサは、カーボン含有分子であることが一般的です。96層以上積層した大きなメモリセルでは、膜の厚さの違いにより炭素を含有した副生成物の滞留時間が上部と比較して底部でより長くなることがあります。カーボンフリーのプリカーサついてもご相談ください。
深いエッチング構造
深いエッチング構造では、アモルファスカーボンハードマスク層を区切るために、粘度の高いフォトレジスト(約1000 mPa・s)の非常に厚い層が必要です。この粘度は、レジストのディスペンスにおいて、後のパターンニングのディフェクトに繋がるマイクロバブルの形成を引き起こす可能性があります。3D NANDプロセスは、寸法が小さい(例えば、チャネル直径が50 nm以下である)ため、リソグラフィーのディフェクトを嫌います。気泡を最小限に抑えるために、高粘度のフォトレジストをディスペンスする新しい方法が必要となります。インテグリスの IntelliGen® (インテリジェン) 2ステージディスペンスシステム は、 Impact®(インパクト)フィルターによるろ過、気泡除去、安定した高粘度フォトレジストのディスペンスが行えます。また、 NOWPak® (ナウパック)キャニスタシステム、 PDMPak®(PDMパック) および NOWPakボトルシステムなどのライナーベースのフォトレジスト供給システムは、気泡やコンタミネーションのない高粘度フォトレジストを供給します。
最上層から最下層までの一貫性
マルチレイヤーのスタックの高さが上がるにつれて、メモリーアレイの最上層と最下層で一貫性のあるエッチングや成膜の精度を達成することも難しくなっていきます。たとえば約100:1 のアスペクト比が与えられ、メモリースタックでSi3N4 の選択的除去を行う場合、ウェットエッチングが困難になります。難しいのは、Si3N4 の除去をスタックの最上層と最下層、およびウェーハ全体で、いずれのSiO2 も除去することなく均一に行うという部分です。96 層未満の構造であれば、高温のリン酸(最高160℃程度) を使用することでウェットエッチングは実現できますが、96 層以上になると特殊配合のエッチング液がプロセスマージン向上のために必要になります。
Qタイムにおける不具合の回避
莫大な数に上るチャネルホール(チップあたり20億以上)と最先端の3D NAND デバイスの積層厚を考えると、エッチング工程で発生する副生成物の量は各技術世代でより深刻な問題になります。さらに、工程が長いため、枚様式ではウェーハは一般的にFOUP (Front-Opening Unified Pod)など何らかのマイクロエンバイロメント方式のキャリア内で長時間放置されることになります。このような環境下では、副生成物がFOUP内部の表面上に付着し、処理待ち時間(Q タイム) にウェーハに放出され、ディフェクトを引き起こす可能性があります。このようなマイクロエンバイロメントにおいて、水分を遮断する特殊な樹脂製で、ディフューザーによるパージ機能を備えた画期的なインテグリスのSpectra™ (スペクトラ) EBM FOUPは、副生成物の再付着を防ぎ、Qタイムにおけるディフェクトを最小限に抑えます。